遠方にある私の実家は、今は空き家になっています。
ど田舎にあり、雑誌で見る可愛い服や雑貨などはまず手に入らず、若い頃は大嫌いでした。
二度とこんな場所に住みたくないと高校卒業して都会の大学に行き、そのままそこに根を下ろす予定でした。
そして今、私は別の田舎に住んでいます。
相続で家を継いだ時は、絶望的な気持ちでした。
子供の頃に通った母校も廃校になり、子育て世帯が新たに越してくるような環境とも思えず、移住者に選ばれる場所ではないと思いました。
歩いて行ける範囲にスーパーなどもありません。
住みもしない家の持ち主となり、固定資産税ばかり発生していく、、
あの家をどうしよう、、としばらく悩んでいましたが、何度か家族で帰省し楽しい時間を過ごし、故郷を改めて見つめ直すと、とてもいい場所に思えるようになっていました。
自分でも、そんな心境になったことに驚きましたが、ネットの普及で欲しいものがどこに住んでいても手に入るのも大きなポイントだと思います。
いくら環境が良くても、不便な思いをしたまま住み続けられません。
私が子供の頃とは、状況がまるで違っていました。
そこで、まずはたまに帰省した時の為に、一部を先にリフォームしました。
汲み取りのトイレを浄化槽に変え、トイレ自体もキレイに直し、それに伴い排水の配管工事も行いました。
砂が落ちてくる廊下の砂壁を塗り直しました。
色褪せていた壁紙を貼り直したり、エアコンが設置できるように電気工事もしました。
我が家はたまたま、条件が揃い、将来そこに帰ることを選択しましたが、珍しいパターンだと思います。
先にどこかで別の持ち家を購入していたら、今でも実家のことで悩んでいるままだったと思います。
増えていく実家問題、かなり切実だと思います。